1．研究の目的・方法

臨床研修の理念は、「医師が、医師としての人格を涵養し、将来専門とする分野にかかわらず、医学及び医療の果たすべき社会的役割を認識しつつ、一般的な診療において頻繁に関わる負傷又は疾病に適切に対応できるよう、基本的な診療能力を身に付けることのできるものでなければならない」とされている。2004年4月より卒後臨床研修が義務化され、スーパーローテーションが実施されるようになったが、研修プログラムの運営や実施体制は、各医療機関の裁量に委ねられている所が大きい。さらには、臨床研修における客観的アウトカム指標は確立されておらず、教育内容は医療機関によって様々である。その結果、研修医のスキルにも大きな差が生まれているのが現状である。
このような背景において、医師の臨床研修指導医講習会（以下、指導医講習会）の果たす役割は大きい。指導医講習会は、臨床研修指導医の資質向上および臨床研修を行う病院・施設における適切な指導体制の確保を目的として日本全国で実施されている。指導医講習会が、医師を育成する上で極めて重要な位置付けにあることは言うまでもないが、本邦においては、指導医講習会の現状や課題についての全国規模の調査はこれまでに十分に行われていない。そこで、我々は、指導医講習会の現状や課題について、基本的臨床能力評価試験（GM-ITE）受験経験のある施設を中心に、アンケート調査を実施することとした。

2．研究の対象

2023年度GM-ITEに参加した臨床研修病院の指導医資格保有者のうち、研究参加について同意を得られた方

3．研究に用いる試料・情報の種類

（情報）医師の臨床研修に係る「指導医講習会」に関するアンケートの回答結果

4．研究に用いる試料・情報の提供を開始する予定日

2024年8月1日

5．研究に用いる試料・情報の提供を行う機関

特定非営利活動法人 日本医療教育プログラム推進機構
理事長　黒川　清

6．研究責任者及び研究に用いる試料・情報を利用する者の範囲

順天堂大学 医学部医学教育研究室 先任准教授　西﨑 祐史（研究責任者）
群星沖縄臨床研修センター センター長　徳田 安春
獨協医科大学 総合診療医学 教授　志水 太郎
南和広域医療企業団 南奈良総合医療センター 総合診療科 医長　天野 雅之
水戸協同病院 総合診療科 教授　小林 裕幸
京都大学 総合臨床教育・研修センター 准教授　和足 孝之
千葉大学 地域医療教育学 特任准教授　鋪野 紀好
宗教法人 在日本南プレスビテリアンミッション淀川キリスト教病院 産婦人科 医長　柴田 綾子
練馬光が丘病院 総合診療科 総合診療部門 科長　原田 拓
飯塚病院 総合診療科 医師　工藤 仁隆

7．外部への試料・情報の提供

上記データを特定の個人が識別できないように匿名化し、データファイルとしてセキュリティが確保されたインターネット経由または、電子媒体（特定の関係者以外がアクセスできない状態）で提供を行う。

8．利益相反

本研究は、企業等からの資金提供はない。研究責任者の西﨑は、基本的臨床能力評価試験プロジェクトマネージャーとしてJAMEPから謝金を受けている。また、研究分担者の徳田はJAMEPの理事を務め、基本的臨床能力評価試験の査読委員並びにセミナー講師としてJAMEPから謝金を得ている。研究分担者の鋪野は、試験問題作成委員並びにセミナー講師としてJAMEPから謝金を得ている。研究分担者の天野、志水、柴田は、試験問題作成委員としてJAMEPから謝金を得ている。研究分担者の和足は、シンポジウムのパネリストとしてJAMEPから謝金を得ている。研究分担者の小林はセミナー講師としてJAMEPから謝金を得ている。研究分担者の原田は、病棟診療クイズ問題の作成に関してJAMEPから謝礼を得ている。

9．お問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて研究対象者もしくは研究対象者の代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、「研究目的利用に関する不同意書」に必要事項をご記入いただき、下記の連絡先までお申出ください。その場合であってもそれを理由に不利益を被ることは一切ございません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先：

特定非営利活動法人日本医療教育プログラム推進機構
東京都品川区大崎1-19-10 大崎KIビル6F
info@jamep.or.jp

研究責任者（研究代表者）：

順天堂大学 医学部医学教育研究室 先任准教授　西﨑 祐史