研究課題:SNS利用頻度・目的や利用するSNSの種類と基本的臨床能力の関連性の検討
1. 研究目的・方法(情報の利用目的及び利用方法)
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS: Social Networking Service)の普及に伴い、SNSの依存的利用が学生の学業成績に与える負の影響や、SNSの教育的利用が学業成績に与えうる正の影響に注目が集まってきた。医学生のSNS利用頻度と医学校での学業成績(自己申告によるGPAなど)との関連については、負の相関を示す研究と有意な関連を認めない研究が混在している。また、医学生が利用するSNSの種類に着目した研究では、動画など視覚的要素が中心のSNSを教育目的で利用する場合、学習効果と正の相関を示すことが示唆されている。
医学生は膨大な学習量を要求されることから、SNSを通じた情報収集が教育的に有用である可能性は否定できない。さらに、近年の医療系学生対象の動画による学習コンテンツが増加している現状を踏まえると、利用するSNSの種類(テキストベース、画像ベース、動画ベース)および利用目的(医学知識や医学情報の収集を目的としたものか否か)によっては、教育上有益な効果がある可能性が考えられる。しかしながら、日本の医学生や医学部卒業直後の研修医を対象として、SNSの利用頻度、利用するSNSの種類(テキストベース、画像ベース、動画ベース)およびSNSの利用目的(医学知識や医学情報の収集のためかどうか)と、基本的臨床能力との関連を検討した先行研究は検索の限りでは存在しない。そして、ここ2、3年で目覚ましい進歩を遂げ、存在が無視できなくなりつつあるのがAIツールの存在である。AIにUSMLE(米国医師国家試験)を解かせた場合、合格に達したという報告や、臨床実習の病歴省察に使用したという報告も散見される。また、医学生を対象とした、Chat GPTを使用したことによる学習効果を調べた報告では、短期の試験成績の向上は見られたが、長期の保持には効果が見られなかった。さらに、どのAIツールを使用している人が紙ベースの臨床能力が向上するか、使用時間により差が出るのかについては今の時点で明らかになっていない。
本研究では、特定非営利活動法人 日本医療教育プログラム推進機構(JAMEP)が実施する基本的臨床能力評価試験(GM-ITE)を受験した医学部卒業直後の研修医を対象にアンケート調査を行い、SNSの利用頻度、利用するSNSの種類(テキストベース、画像ベース、動画ベース)およびSNSの利用目的(医学知識や医学情報の収集のためかどうか)、AIツールの種類と頻度と、GM-ITEにより客観的かつ定量的に測定される基本的臨床能力との相関を明らかにすることを目的とする。
2. 研究の対象
2026年度 GM-ITE PGY-0受験者アンケートに回答された方で、十分な理解のうえ、研究参加について研究対象者本⼈の⾃由意思による同意が得られた方
3. 研究に用いる情報の種類(提供する情報の項目)
(情報)2026年度GM-ITE PGY-0受験者アンケート回答結果、2026年度GM-ITE PGY-0受験者の基本情報(学年、性別、卒業大学等)およびスコア
4. 情報の取得方法
本情報は、2026年度GM-ITE PGY-0に付随して実施するアンケート調査により取得する。
5. 情報の提供を開始する予定日
2026年6月1日
6. 情報の提供を行う機関の名称及びその長の氏名
特定非営利活動法人 日本医療教育プログラム推進機構(JAMEP)
理事長 黒川 清
7. 研究責任者及び研究に用いる情報を利用する者の範囲
順天堂大学医学部附属順天堂医院 総合診療科学講座 助手 飯田 圭祐(研究責任者)
順天堂大学医学部附属順天堂医院 総合診療科学講座 助教 宮上 泰樹
群星沖縄臨床研修センター センター長 徳田 安春
順天堂大学 医学部医学教育研究室 教授 西﨑 祐史
順天堂大学 医学部医学教育研究室 助教 関根 美和
順天堂大学医学部附属順天堂医院総合診療科学講座 教授 内藤 俊夫
京都大学学部附属病院 総合診療医センター 准教授 和足 孝之
8. 情報の管理について責任を有する者の氏名
順天堂大学医学部附属順天堂医院 総合診療科学講座 助手 飯田 圭祐
9. 外部への情報の提供(外国にある者に対して試料・情報を提供する場合を含む)
本研究に関連して外部へ提供する情報は、特定の個人を識別できないよう加工された「匿名加工情報」である。匿名加工情報とは、特定の個人を識別することができず、かつ元の個人情報を復元できないよう、個人情報保護法に基づき加工された情報をいう。氏名、受験番号等の直接識別子は削除し、個人を特定し得る情報は除去または一般化する。匿名加工情報は、セキュリティが確保された通信手段(暗号化通信等)またはアクセス制限された電子媒体により提供する。
また、GM-ITE・GM-ITE PGY-0および本アンケートを通じて取得した情報は、将来計画される臨床研修プログラムおよび研修環境の調査・改善を目的とする関連研究に利用する可能性がある。さらに、研究の透明性の確保および学術的検証(再解析・再現性の確認等)を目的として、他の研究機関(外国に所在する機関を含む)への提供、または学術的データレポジトリへの登録を行う可能性がある。これらの二次利用または他機関提供は申請制(制限付きアクセス)とし、利用目的、研究体制およびデータ管理方法を確認した上で実施する。実際に提供を行う場合は、当該研究計画が倫理審査委員会の承認を受けていること、または提供先機関において倫理審査の承認が得られていることを確認した上で実施する。将来の研究内容や提供先となる研究機関に関する情報は、JAMEPのウェブサイト(https://jamep.or.jp/ic)において公表する。
10. 情報の利用又は他の研究機関への提供の停止
研究対象者またはその代理人が研究への不同意または同意撤回を申し出た場合、当該研究対象者の情報は以後、本研究に利用しない。同意撤回は、JAMEPのウェブサイト(https://jamep.or.jp/ic/)より「研究利用に関する不同意書(同意撤回を含む)」をダウンロードし、必要事項を記入の上、下記連絡先へ提出するものとする。
匿名加工情報が作成される前に撤回があった場合は、当該情報を研究利用の対象から除外する。匿名加工情報の作成および外部提供が完了した後は、当該情報は不可逆的な情報となるため、特定の個人に由来するデータのみを抽出して削除することはできない。既に統計的に集計・解析された結果または公表済みの成果から、個別データのみを抽出して削除することはできない。不同意または同意撤回を理由として、研究対象者が不利益を受けることはない。
11. お問い合わせ先
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
照会先・不同意書提出先:
特定非営利活動法人 日本医療教育プログラム推進機構
〒141-0032 東京都品川区大崎1-19-10 大崎KIビル6F
TEL. 03-6431-8191
研究責任者
順天堂大学医学部附属順天堂医院 総合診療科学講座 助手 飯田 圭祐