医師不足、医師の地域・診療科における偏在が大きな社会問題となり、日本の医療システムは変革期を迎えています。
これまで大学で続けられてきた臓器別の専門教育により、医師は“病気を診る”スキルは向上したものの、“人(患者)を診る”というスキルがなおざりにされてきた結果、総合的な診療スキルが脆弱化し、医療システムに大きなひずみをもたらしたと言えます。こうした本来の患者主体の医療サービスの必要性から、2004年4月より卒後研修(臨床研修)が義務化されましたが、研修プログラムの運営や実施体制は各医療機関の裁量に委ねられている所が大きく、研修のアウトカムも客観化されないまま、医療機関によって教育内容が異なり、研修医のスキルにも大きな差が生まれているのが現状です。
「日本医療教育プログラム推進機構(JAMEP)」は、日本の医療教育の質をチェックする第三者機関として、医療の質の向上を実現するための研修教育の支援を通じて、日本の医療の増進に寄与することを目的に設立された、特定非営利活動法人(NPO)です。