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研究課題:臨床研修病院指導医からみたCOVID-19パンデミック前後での医学生、研修医の臨床スキルにおける実態調査

1.研究の目的・方法

病歴聴取と身体診察、患者への接遇は医療における重要なスキルであり、卒前・卒後研修はこれらの臨床スキルをベッドサイドで習得するための場である。しかし、COVID-19のパンデミックは医学生・研修医がベッドサイド教育を受ける機会を制限した1 2 3, 4。また実臨床ではCOVID-19患者を念頭にした対応が必要となり、医学生が診療に携わる機会が損なわれた5。そこで遠隔環境や仮想環境での学習機会の提供が試みられたが6-8、身体診察や手技についての教育は不足していたとされる8。パンデミック下での教育を受けた医学生の自己評価では、臨床スキルにある程度の自信を持っていたが、手技や特定の身体診察では練度が足りないと自覚していた9。学習目標の達成においては他者からの評価も重要であり、指導医による研修医の臨床能力の評価において、本邦ではCOVID-19パンデミック前後で新卒後の研修医の実臨床でのスキルを観察した大規模な研究はない。
本研究では日本の研修病院の指導医(プログラム責任者)を対象に、COVID-19パンデミック前後で新卒の初期研修医の病歴聴取および身体診察スキル、またプロフェッショナリズムに変化があったかどうかを聴取し、指導者の視点からCOVID-19パンデミックが卒後の研修医の臨床スキルに影響したかどうかを検証する。


2.研究の対象

・2023年度基本的臨床能力評価試験(GM-ITE)参加医療機関のプログラム責任者・指導医等教育担当者を対象に実施するアンケート調査に回答のあった方で、⼗分な理解の上、研究参加について研究対象者本⼈の⾃由意思による同意が得られた方
・2018年度〜2023年度GM-ITE受験者のうち、試験結果および研修環境調査アンケート結果の研究利用について同意が得られている方


3.研究に用いる試料・情報の種類

(情報)COVID-19パンデミックの前後で医学生・初期研修医への教育がどのように変化したかに関するアンケート項目、2018年度〜2023年度GM-ITE受験者(研修医)の基本情報(学年、性別等)、試験結果、所属施設データ(病院種別、立地等)、研修環境調査アンケートの情報(労働時間、自己研鑽時間、入院受け持ち患者数、救急当直回数、メンタルヘルスに関するアンケート調査項目)


4.研究に用いる試料・情報の提供を開始する予定日

2024年4月1日


5.研究に用いる試料・情報の提供を行う機関

特定非営利活動法人 日本医療教育プログラム推進機構
理事長 黒川 清


6.研究責任者及び研究に用いる試料・情報を利用する者の範囲

浦添総合病院 病院総合内科 鈴木 智晴(研究責任者)
湘南鎌倉総合病院 総合内科部長 西口 翔
群星沖縄臨床研修センター センター長 徳田 安春
順天堂大学 医学部医学教育研究室 先任准教授 西﨑 祐史
水戸協同病院 総合診療科 教授 小林 裕幸
水戸協同病院 総合診療科 医師 長崎 一哉
獨協医科大学 総合診療医学 教授 志水 太郎
自治医科大学 地域医療学センター 総合診療部門 学内講師 山本 祐
千葉大学 地域医療教育学 特任准教授 鋪野 紀好
島根大学医学部附属病院 総合診療医センター 准教授 和足 孝之


7.外部への試料・情報の提供

上記データを特定の個人が識別できないように匿名化し、データファイルとしてセキュリティが確保されたインターネット経由または、電子媒体(特定の関係者以外がアクセスできない状態)で提供を行う。


8.利益相反

本研究を行うにあたり、企業等からの資金提供はない。研究分担者の西﨑は、基本的臨床能力評価試験プロジェクトマネージャーとしてJAMEPから謝金を受けている。また、研究分担者の徳田はJAMEPの理事を務め、基本的臨床能力評価試験の査読委員並びにセミナーの講師としてJAMEPから謝金を得ている。研究分担者の鋪野は、基本的臨床能力評価試験の問題作成委員並びにセミナーの講師としてJAMEPから謝金を得ている。研究分担者の志水、山本は、問題作成委員としてJAMEPから謝金を得ている。研究分担者の和足は、JAMEPが主催したシンポジウムのパネリストとしてJAMEPから謝金を得ている。しかし、研究者が企業等とは独立して計画し実施するものであり、企業等が研究結果および解析等に影響を及ぼすことはない。各共同研究機関の利益相反マネジメント方法については、所属機関の規程および手順書等に則り、所属機関の利益相反委員会等に必要事項を申請し、その審査を受けるものとする。


9.お問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて研究対象者もしくは研究対象者の代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、「研究目的利用に関する不同意書」に必要事項をご記入いただき、下記の連絡先までお申出ください。その場合であってもそれを理由に不利益を被ることは一切ございません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

特定非営利活動法人日本医療教育プログラム推進機構
東京都品川区大崎1-19-10 大崎KIビル6F
info@jamep.or.jp


研究責任者(研究代表者):

浦添総合病院 病院総合内科 鈴木 智晴