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研究課題:Gritとメンターシップとの関連性

1.研究の目的・方法

Grit(やりぬく力)は、知能指数とは異なる個人の特性で、長期的な目標に対する忍耐力や情熱と定義された。海外のレジデントを対象とした研究では、学業成績やキャリアの成功と正の関連性だけではなく、メンタルヘルスや離職願望との負の関連性も明らかになっている。Gritは興味関心を持つこと、少し高めの目標に挑戦し成功体験を積むこと、長期的な目標や成長思考を持つことなどで高めることができると言われているが、一方で成人期以降には比較的安定した特性と考えられている。
メンターシップとは、経験豊富なメンターが知識や経験の浅いメンティーの成長や課題解決を支援する関係性や制度のことで、医師のキャリア形成や心理社会面のサポートとしての有用性が報告されている。効果的なメンターシップはメンティーのGritを高め、一方でGritの高いメンティーはメンターを自ら探し出し、良いメンタリングの関係性を継続できることが教育学の分野において報告されているが、医療者を対象とした医学教育の分野ではGritとメンタリングの関連性についての報告は少ない。私たちはGritの高い研修医は質の高いメンターを見つけられるのではないかと仮説を立て、本研究を立案した。
本研究では、2024年度GM-ITEで実施された研修環境調査アンケート、「臨床研修プログラム認定のメンターの実態とその有用性の検討」(承認番号:24-15)、および「Gritとバーンアウトの関連性:日本の臨床研修医の縦断調査」(承認番号:24-17)で、それぞれ研究利用の同意を得た方のデータを二次利用し、解析を行う。上記アンケートでは、年齢、性別等の基礎情報や労働時間や当直回数、入院患者受け持ち数等の研修環境、研修病院の種類や所属プログラムの研修医の人数、バーンアウト、臨床研修プログラムが認定したメンタリングの情報(研修プログラムまたは臨床研修病院があなたに指定したメンターの人数を教えてください。研修プログラムまたは臨床研修病院があなたに指定したメンターの人数を教えてください。施設認定のメンターからのフィードバックは明確で、実行可能で、どう改善すればよいか的を絞ったものでしたか?施設認定のメンターは、あなたの臨床研修での成功のために尽力してくれるような信頼に足る人ですか?等)を収集している。本研究では施設メンターについて3つのカテゴリー(C1群[施設メンターなし]、C2群[施設メンターがいるが、フィードバックが明確・実行可能・どう改善すればよいか的を絞ったものではない、もしくは、成功のために尽力してくれるような信頼に足る人ではない]、C3群[施設メンターがいて、フィードバックが明確・実行可能・どう改善すればよいか的を絞ったものである、かつ、成功のために尽力してくれるような信頼に足る人である])に分けて解析を行う。
また、「Gritとバーンアウトの関連性:日本の臨床研修医の縦断調査」(承認番号:24-17)のアンケート調査(資料1)で取得したGrit-S、婚姻状況、睡眠時間、卒業大学、在学中の留年の経験、医師国家試験の不合格の経験、臨床研修の中断の意思の有無、医師として働くことの満足度、学術活動(学会発表、論文発表)の経験などの情報をもとに、メンターのカテゴリーを目的変数、Grit-Sを説明変数として交絡因子を調整し解析を行う。


2.研究の対象

2024年度GM-ITEを受験し、試験結果およびアンケート結果の研究利用について、研究対象者本人の自由意思による同意が得られている臨床研修医


3.研究に用いる試料・情報の種類

(情報)GM-ITE試験結果、GM-ITE受験者(研修医)の基本情報(学年、性別、志望専門科目等)、所属施設データ(病院分類、病院規模、病院立地、総合診療科の有無等)、アンケート結果


4.研究に用いる試料・情報の提供を開始する予定日

2026年2月1日


5.研究に用いる試料・情報の提供を行う機関

特定非営利活動法人 日本医療教育プログラム推進機構
理事長 黒川 清


6.研究責任者及び研究に用いる試料・情報を利用する者の範囲

聖路加国際病院 総合診療科 医員・医療の質管理室/東京科学大学 公衆衛生学分野 西澤 俊紀(研究責任者)
藤田医科大学 総合診療科 講師 長崎 一哉
聖マリアンナ医科大学 総合診療内科 助教 片山 皓太
群星沖縄臨床研修センター センター長 徳田 安春
順天堂大学 医学部医学教育研究室 教授 西﨑 祐史
筑波大学水戸地域医療教育センター/水戸協同病院総合診療科 教授 小林 裕幸
獨協医科大学 総合診療医学 教授 志水 太郎
自治医科大学 地域医療学センター 総合診療部門 学内講師 山本 祐
千葉大学 地域医療教育学 特任准教授 鋪野 紀好
京都大学 総合臨床教育・研修センター 准教授 和足 孝之
藤田医科大学 総合診療科 教授 大杉 泰弘
聖マリアンナ医科大学 総合診療内科 教授 大平 善之
東京科学大学 公衆衛生学分野 教授 藤原 武男


7.外部への試料・情報の提供

上記データを特定の個人が識別できないように匿名化し、匿名加工データファイルとしてセキュリティが確保されたインターネット経由、または電子媒体(特定の関係者以外がアクセスできない状態)で提供を行う。


8.試料・情報の管理について責任を有する者の氏名

聖路加国際病院 総合診療科 医員・医療の質管理室/東京科学大学 公衆衛生学分野 西澤 俊紀


9.試料・情報の利用又は他の研究機関への提供の停止

本研究への情報の利用について、研究対象者または代理人がご了承いただけない場合には研究対象としない。その場合はJAMEPのホームページから「研究利用に関する不同意書」をダウンロードしていただき、必要事項を記入の上、下記連絡先まで申し出ることとする。不同意を理由に不利益を受けることはない。また、GM-ITEおよび本アンケートにより取得された情報は、当該研究のほか、将来計画される臨床研修プログラムおよび研修環境の調査・改善に関する研究に利用する可能性がある。将来の研究の概要および提供先となり得る研究機関の情報は、JAMEP のホームページに公開する。


10.利益相反

研究分担者の徳田はJAMEPの理事を務め、試験問題査読委員としてJAMEPから謝金を受けている。研究分担者の西﨑は、基本的臨床能力評価試験プロジェクトマネージャーとしてJAMEPから謝金を受けている。研究分担者の志水、山本、鋪野は、試験問題作成委員としてJAMEPから謝金を受けている。研究分担者の徳田、西﨑、小林、志水、鋪野、和足は、講習会等の講師としてJAMEPから謝金を受けている。それ以外に本研究において、企業等からの資金提供はない。
なお、本研究は、研究者が企業等から独立して計画・実施するものであり、企業その他の外部組織が研究計画、データ解析、または研究成果の公表に影響を及ぼすことは一切ない。データ解析は、利益相反を有しない研究者(研究責任者:西澤)が実施し、研究成果の公表にあたっては、すべての利益相反関係を適切に開示し、研究の透明性を確保する。


11.お問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。


照会先・不同意書提出先:

特定非営利活動法人 日本医療教育プログラム推進機構
〒141-0032 東京都品川区大崎1-19-10 大崎KIビル6F
TEL. 03-6431-8191


研究責任者

聖路加国際病院 総合診療科 医員・医療の質管理室/東京科学大学 公衆衛生学分野 西澤 俊紀